「働き盛りの世代」における早期ケアと環境整備

働く人の現状&治療と仕事を両立

2026年4月より「改正労働施策総合推進法」が施行されます。

事業主(企業)は従業員が治療と仕事を両立できるよう必要な措置を講じること努力義務化されます。

未病の観点から見れば、「働き盛りの世代」における早期ケアと環境整備こそが、企業の持続可能性に直結すると言えます。

未病の観点から、高齢者だけでなく現役世代(30代〜50代)に注目すべき理由は以下の通りです。

  • 自覚症状のないリスク: 高血圧や脂質異常症などの「未病」状態は、働き盛りの時期に進行しやすく、放置すれば脳血管疾患や心疾患などの重篤な状態を招く。
  • ライフイベントの重なり: 親の介護(ビジネスケアラー)と自身の通院が重なる時期でもあり、柔軟な働き方がないと「離職」を選択せざるを得なくなる。
  • メンタルヘルスの重要性: 統計にある通り、目に見えない不調を抱える労働者が増えており、早期の対話や休息が「未病」から「発症」への進行を食い止める鍵となる。

努力義務化される「必要な措置」には、以下のようなものが含まれると予想されます。

  • 時間単位の休暇制度: 1日休むほどではないが、数時間の通院が必要な場合に柔軟に対応できる仕組み。
  • 時差出勤・テレワークの活用: 治療による体調の変化や通院のスケジュールに合わせた働き方の提供。
  • 社内相談窓口の設置: 産業医や保健師、あるいは両立支援コーディネーターと連携し、プライバシーに配慮した相談体制を整えること。

今回の法改正は、単なるルール遵守ではなく、企業の「健康経営」の質を問うものと言えます。

  • 事後対応から予防(未病)へ: 倒れてから休職させるのではなく、通院しながらでもパフォーマンスを発揮できる環境を作る。
  • 心理的安全性の確保: 「病気を抱えていてもこの会社で働き続けられる」という安心感は、従業員のエンゲージメントを劇的に高めます。

病気を抱えながら働く人が「いる」と回答した企業の割合は以下の通りです。

  • 糖尿病: 26.6%
  • がん: 25.6%
  • 心疾患: 10.4%
  • 脳血管疾患: 8.9%
  • 難病: 8.1%
  • 高血圧、アレルギー、メンタルヘルス不調などを含めると、日本の労働人口の約40%が何らかの疾病を抱えているという現実は、もはや「特別な誰か」を助けるのではなく、「全員が互いに支え合う前提で組織を設計する」段階に来ていることを示唆しています。

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